「たわし」を枕にしたら注文殺到、なぜ?

Source: infoseek

 

枕用の「たわし」がヒットしている。別にジョークグッズではない。巨大なたわしに頭を載せて眠るという至って真面目な商品だ。頭皮をほぐすヘッドスパの専門店「悟空のきもち」を運営するゴールデンフィールド(大阪市)がたわしメーカーなどと開発したもので、適度な刺激が眠りを誘うという触れ込みに注文が殺到している。

昨年発売の第1弾「睡眠用たわし」は年間約3万個を売り上げた。伊勢丹新宿店(東京都新宿区)と共同開発した改良版の「熟睡用たわし」(税抜き9800円)も5月9日に発売したばかりだが、同店の通販サイトには既に3000個超の事前予約が押し寄せ、今は3ヶ月の入荷待ち。ゴールデンフィールドの担当者は「睡眠のためには枕よりたわしが優れている」とまで言い切る。成功の裏には、わざと奇策に走るのではなく、自社の持つノウハウと思い付きをきちんと生かした地道な開発方針があった。

●彼氏とのけんかで偶然、たわしと出会う

開発が始まったのは2年前。寝具メーカーから「快眠枕を作ってほしい」と依頼されたのがきっかけだ。“眠たくなるヘッドスパ”のノウハウには自負があったが、寝具を開発するのは初めて。社内で検討したところ「うちで作れるのは普通の枕ではない」という結論に達した。

というのも、通常の枕は頭を載せた際に頭皮を「守る」道具。一方で「悟空のきもち」が得意とするのは頭皮を刺激することで眠ってもらう技術だ。同店では、入眠のためには頭皮は守るのでなく適度に「いじめる」ことが重要と考える。枕とコンセプトは明らかに逆に思えた。そこで一般的な枕にこだわらず、頭皮を刺激できる枕の材質を探した。

スタッフから当初出た案はブラシや木。しかし、誰も自分ではそれらを使って寝ようとしない。1カ月以上行き詰まっていたある日、所属する女性セラピストが同棲中の彼氏と加齢臭のことでけんかした。布団から追い出されてつい、たわしに頭を載せて寝てみたところ「割と寝れた」。社内で改めて検討し、頭皮に最も均等に刺激を与えられる素材として浮上した。そこで、あくまで「枕として使うたわし」としてたわしメーカーと共同開発がスタート。昨年には通信販売を始めた。

この「睡眠用たわし」、開発に参加したスタッフも当初は「性能は良いものだが、たわしなので誰も怖がって使わないのでは?」と半信半疑だったという。しかし、昨年9月ごろに人気YouTuberのHIKAKINが紹介するなどして火が付き、最長で入荷が半年待ちの時期もあった。

●伊勢丹の「枕データ」使い改良

続く第2弾の「熟睡用たわし」では、伊勢丹新宿店に共同開発を依頼。同店の蓄積している枕の開発データを活用し、中央に穴を開けて寝やすくしたほか、肌触りの良い素材に変えるなど枕としての完成度向上を図った。単なるイロモノのアイテムではなく、高級百貨店のブランドや開発力、販路を活用して「高級枕」としてのたわしを目指した。

もともと、「悟空のきもち」は全5店舗で現在約28万人が予約待ちという人気のヘッドスパ店。これまでも、施術を受けた客がSNSでつぶやいた「(気が付いたら寝落ちしてしまうので)タイムマシーンみたい」という感想にヒントを得て、本当にタイムマシーン型のフロアを開設するなど話題作りを得意としてきた。背景には、単に奇をてらうだけでなく、自社の持ち味を最大限生かした商品や店舗づくりのコツがあるようだ。

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