トランプ「メキシコ国境の壁ができるまで米軍を派遣する」は本気か

Source: newsweekjapan

 

<公約の柱である「メキシコ国境の壁」建設が一向に進まないことに業を煮やし、軍隊を出動させると宣言したが>

不法入国を阻止するためメキシコとの国境地帯に米軍を派遣すると宣言したドナルド・トランプ米大統領。追い討ちをかけるように翌日の4月4日朝、「強固な措置」を取るとツイートした。

「メキシコとアメリカの国境の治安確保のため軍隊派遣を準備している」──トランプが最初にそう言い放ったのは4月3日に行われたバルト3国首脳との共同記者会見の場だ。

トランプはその日にジェームズ・マティス米国防長官と具体策を協議する予定だと述べ、「国境の壁ができて、警備体制が確立されるまで、軍隊にわれわれの国境を守らせる」と誓った。

公約実現に焦り

2016年の大統領選中、国境の壁を建設し、その費用をメキシコ側に負担させることを公約の目玉に掲げたトランプは、その計画が一向に進展しないことに苛立ちを募らせている。

だが、現役の米軍部隊を国内の法執行のために派遣するには議会の承認を得なければならない、と専門家は指摘する。かといって国境のメキシコ側に米軍を出動させれば、侵略行為とみなされると、ジュリエット・カイエム元国土安全保障次官補はCNNに語った。

メキシコ国境に米軍を派遣するのは「オバマもブッシュもやったことだ」とトランプは言うが、バラク・オバマ前大統領やジョージ・W・ブッシュ元大統領が派遣したのは、国家警備を任務に数える州兵で、それ自体は珍しいことではない。

「トランプは州兵と連邦軍を混同している」と、カイエムは言う。「米軍は、法執行の目的では使えない」

だがトランプは目下、NPOの「プエブラ国境団」に率いられてアメリカ入国を目指す中米移民の「キャラバン」を阻止することに躍起になっている。

トランプは4月3日、ホンジュラスから約1100人の不法移民からなるキャラバンがアメリカを目指して北上中だとツイートした(プエブラ国境団は、目的地はメキシコ・シティー郊外のプエブラだと主張している)。

「メキシコとカナダの国境は非常に堅固だが、アメリカの法律はきわめて弱い」と、トランプはツイートで嘆く。

不法移民のほうからお断り

しかしトランプの就任後、多くの不法移民がアメリカから国境を越えてカナダに逃げ、難民申請をしたのもまた事実だ。

国境の壁はなくても、トランプ就任後、アメリカに流入する不法移民は減っており、不法入国による逮捕者は40%減っている。

それでもトランプは象徴的な公約である壁の建設費が捻出できないことに腹を立てている。

2月に1兆3000億ドルの包括的歳出法案が可決されたが、国境警備に充てられる予算はわずか16億ドル。壁建設の費用としてトランプが求めていた180億ドルに遠く及ばない。

このまま壁が建設できない場合、トランプはどんな過激な手を使おうとするのだろうか。

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