司法取引を初適用 東京地検、海外贈賄で企業免責

Source: nikkei

 

タイの発電所建設に絡み、事業を受注した三菱日立パワーシステムズ(MHPS)の社員らが現地公務員に現金を渡した疑いがあり、この捜査を巡り同社が東京地検特捜部と日本版「司法取引」で合意したことが14日、関係者の話で分かった。社員らの不正競争防止法違反容疑の捜査に協力し、法人としての同社の立件は見送る内容とみられ、6月導入の新制度の初適用となる。

関係者によると、三菱重工業が2013年8月に受注したタイの発電所建設事業で、タイ南部の港に資材を荷揚げする際、現地公務員から現金を要求され、三菱重工から事業を引き継いだMHPSの社員らが15年2月に数千万円を支払ったという。

内部告発で発覚し同社が社内調査した上で、特捜部に申告。18年6月の新制度開始を受けて同社が特捜部との協議を始め、双方が「合意内容書面」に署名した。

外国公務員への贈賄について処罰規定がある不正競争防止法には、贈賄した個人だけでなく法人への両罰規定もあり、法定刑は3億円以下の罰金。同社は特捜部が社員らを立件するのに必要な捜査に協力する見返りに、法人の起訴は免れる内容で合意したもようで、特捜部と同社は合意履行義務を負う。

同社は三菱重工業と日立製作所の火力発電事業部門が統合し14年2月に設立。米ゼネラル・エレクトリック(GE)、独シーメンスに続く世界シェア3位を占める。

三菱日立パワーシステムズは14日、取材に対し「現時点でお知らせすることはありません」とコメントした。

▼日本版「司法取引」(協議・合意制度) 他人の犯罪の解明に協力する見返りとして、自分が犯した罪について起訴を見送らせたり、求刑を軽くさせたりする制度。振り込め詐欺や薬物密売などの組織犯罪に加え、汚職や脱税、粉飾決算などの経済犯罪も幅広く対象となっている。法人の処罰規定がある犯罪では企業も取引主体となれる。
企業の不祥事対応で自浄能力を示す新たな手段として活用が見込まれるが、会社の利益のため従業員を犠牲にすると受け止められかねない取引は日本の社会風土になじまないとの意見もある。

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nikkei

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