「10本連続で吸える」新型アイコスでシェア拡大なるか フィリップモリスの挑戦

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フィリップ モリス ジャパン(PMJ)は10月23日、加熱式たばこIQOS(アイコス)」の新モデル「アイコス3」「アイコス3 マルチ」を発表した。前者はホルダーの出し入れをスムーズにしたほか、充電時間を従来モデルから40秒短縮した。後者はアイコス初の連続使用に対応し、ヒートスティックを約10本連続で喫煙することを可能にした。

 メーカー希望小売価格(税込)はアイコス3が1万980円、アイコス3マルチが8980円。ともに11月15日に発売予定で、日本のほかに韓国でも展開する。

日本市場で圧倒的首位に

 PMJがアイコスの新端末を出す狙いは、日本の加熱式たばこ市場でシェアを伸ばし、再び圧倒的首位に立つことだ。そのために「『1本吸うたびに充電するのが面倒だ』『(開閉時などにポケットチャージャーが)壊れやすい』というユーザーの声を踏まえて製品を改善した」(PMJの広報担当者)という。

こうした改善によって、一度はアイコスを試したものの、使用感が紙巻きたばこに劣ると判断して使用をやめた喫煙者の獲得を目指していく。

2014年の発売当初、アイコスは加熱式たばこ市場で約8割のシェアを誇っていた。だが、日本たばこ産業(JT)の「Ploom TECH(プルーム・テック)」、ブリティッシュ・アメリカン・タバコ・ジャパン(BATJ)の「glo(グロー)」といった競合製品が登場し、全国展開を始めた影響で、アイコスのシェアは下がりつつある。

シェアが減っているのは事実

親会社である米Philip Morris International(PMI)のアンドレ・カランザポラスCEO(最高経営責任者)は、23日の会見で「日本市場でアイコスが減速しているのは事実。競合が伸びてきた」と状況を認めた。その一方で「競争が起きることはよいことだ。健全な環境であれば、よい製品が勝ち残る」と話し、アイコスの巻き返しに自信を見せた。

ただ、競合のJTは年内~2019年初頭にかけて、新型の加熱式たばこ2機種を発売する方針を示している。うち1機種はアイコスやグローと同様、たばこを本体に差し込んで加熱する仕組みになるとみられる。

競争の激化が予想されるが、PMJの広報担当者は「パイが広がることで、『紙巻きたばこをなくす』という当社のビジョンは達成が近づく」と前向きな展望を示した。

なぜアイコスは日本で人気?

加熱式たばこ市場でのシェアがやや下がってきたとはいえ、紙巻きたばこを含む日本のたばこ市場全体に占めるアイコス用ヒートスティックの割合は15.6%。JTの紙巻きたばこ「メビウス」シリーズに続く2位だ。

だが海外に目を向けると、これほどアイコスのシェアが高いのは日本と韓国のみ。PMIが本社を置く米国では、16年12月~17年3月にかけて米国食品医薬品局(FDA)に販売申請を提出したものの、現在も審査が続いており、米国での販売には至っていない。

欧州でシェアが高いのは、ロシア、ギリシャ、イタリアなど。PMIが工場や研究所などを置く“お膝元”スイスなどでのシェアは低くなっているのが現状だ。

アイコスはなぜ、日本で突出した人気を得ているのか。カランザポラスCEOは「日本の消費者はより革新的なものを好む。また、メンソールや軽い味わいを好むため、アイコスの味が好みに近いのだろう」と分析する。

PMJの広報担当者は「日本人は周囲を気に掛け、煙のにおいが迷惑にならないよう気を遣う人が多い。(においの少ない)アイコスは、周囲を気にする煩わしさがないため人気が出たのだろう」とみる。

また、欧州諸国では、屋内の喫煙を禁じる一方、屋外での喫煙においては規制を設けないケースが多い。そのため、においが少ないというアイコスの利点をうまく訴求できず、紙巻きたばこからの乗り換えが進まないそうだ。

ただ、カランザポラスCEOは「欧州などでもアイコスは伸びている」と強気の姿勢を崩さない。世界規模でアイコスを普及させるため、日韓での「アイコス3」「アイコス3 マルチ」の動向を踏まえ、比較的好調な市場から両端末を他国に投入する計画もあるという。

PMIは旧モデルの課題を解決した新型アイコスを、世界的なシェア拡大につなげられるか。

Source :

yahoo

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